テキスト


概要

  • RenderOverrideは、表示させるテキストを自由にカスタマイズすることができます

  • 文字のフォント、カラー、不透明度、大きさ、表示位置のオフセットを設定することができます

  • フォントが対応していれば、日本語を表示させることもできます

  • 複数行の表示が可能です

  • 通常の文字列での指定のほかに、PythonやMELコマンドを使った、複雑な情報を表示することもできます

    • 例えば、MELの ls -selection を入力すると、選択しているオブジェクトのリストが表示されます

      attrText
    • また、RenderOverrideノードのActionsアトリビュートと組み合わせて、アクション情報を表示させることもできます(特にゲームモーション作成時を想定した機能になります。(Actions (外部Pythonファイルの利用)))


アトリビュート

テキストのグループ

TextGroup
  • Text グループが9つ用意されています。

    グループ名

    ResolutionGate内での表示場所 (テキストの整列)

    Text [Top Left]

    左上 (左寄せ)

    Text [Top Center]

    上中央 (中央)

    Text [Top Right]

    右上 (右寄せ)

    Text [Center Left]

    左中央 (左寄せ)

    Text [Center]

    中央 (中央)

    Text [Center Right]

    右中央 (右寄せ)

    Text [Bottom Left]

    左下 (左寄せ)

    Text [Bottom Center]

    下中央 (中央)

    Text [Bottom Right]

    右下 (右寄せ)

  • 表示位置ごとに、テキストを設定することができます

  • 表示させるポジションの基準は、ResolutionGateになります


各グループ内のアトリビュート

TextAttr
  • 各グループ内のアトリビュートの構成は同じになっています

(各アトリビュートの概要)

アトリビュート

概要

Enable

各グループごとに有効/無効を切り替えることができます

Generate Type

Text String アトリビュートに記述した文字をそのまま表示させる時は” String “にします。
スクリプトを実行させたいときは、” Python “や” MEL “を選択します。

Text String

表示させたい文字を入力します。スクリプトを実行させたいときは、コードを記述します。

Text Color


テキストのカラー。
(カラーの設定後、リアルタイムに変更が反映されない問題があります。

Text Opacity

テキストの不透明度(0.0: 透明, 1.0: 不透明)

Fit text size to letterbox

文字の大きさを レターボックス の大きさに合わせます。

Text Scale

自動計算されたテキストサイズに対し、スケールを掛けます。

Offset X (%)

横軸のオフセット値。 ResolutionGateの幅に対し、オフセットの割合を指定します。

Offset Y (%)

縦軸のオフセット値。 ResolutionGateの高さに対し、オフセットの割合を指定します。

Font

フォントを設定します。Font Dialog / Set Default ボタンから編集を行います。


Enable

  • 各ポジションのテキストを、個別にon/offさせることができます

  • 文字が表示されない時は、このアトリビュートがonになっているか確認してください

Generate Type

  • String

    • Text String アトリビュートに記述した文字をそのまま表示させる時は” String “を選択します

  • Python

    • Pythonコードを実行させたいときは” Python “を選択します

    • 外部ファイル(.pyなど)を実行させたいときは、予め PYTHONPATH を通しておくなど、対応が必要です

  • MEL

    • MELコードを実行させたいときは” MEL “を選択します

    • 外部ファイル(.mel)を実行させたいときは、Maya®が認識できるように環境を整えてください

Text String

  • 表示させる文字や、実行させるコードを記述します

(Generate Typeが String の場合)
  • 表示させたい文字を入力します

  • 改行する時は、改行コード( \n )を行間に挿入します

    • 例: 1行目\n2行目

    • \ (バックスラッシュ)は、日本語キーボードの場合は” (円マーク/半角)”のキーを押下してください

  • 予め用意されているキーワード(変数)を波カッコ( {} )で囲って入力すると、値を置き換えて表示されます

    • 例: {FOCAL_LENGTH} => 35.0

  • キーワードと通常の文字列を組み合わせることもできます

    • 例: {FOCAL_LENGTH}mm => 35.0mm

  • 表示オプション(波カッコの中の、コロンの後の書式)を使うと、”小数点の桁数を揃える”など、出力を制御できます

    • 例: {FOCAL_LENGTH:.3f} => 35.000 (小数点を3桁に揃える)

    • 表示オプションは Pythonの文字format に準拠しています

(キーワード (変数)と意味)

キーワード (変数)

意味

置き換わる値(例)

ANIM_START_TIME

アニメーションの開始時間

1.0

ANIM_END_TIME

アニメーションの終了時間

48.0

MIN_TIME

再生のタイムレンジの開始時間

5.0

MAX_TIME

再生のタイムレンジの終了時間

24.0

CUR_TIME

現在の時間

10.0

SCENE_NAME

Maya®ファイル名(ファイルが保存されていなければ”Untitled”)

PRJ_ChrA_model_v001.ma

CAM_NAME

ビューのカメラ名

persp

FOCAL_LENGTH

カメラの焦点距離

35.0

USER

マシンにログインしているユーザー名

JohnSmith

DATE_JP

本日の日付(日本式フォーマット)

2022/04/25

DATE_US

本日の日付(アメリカ式フォーマット)

Apr 25, 2022

DATE_UK

本日の日付(イギリス式フォーマット)

14 Apr 2022

(キーワード、文字、表示オプション( Pythonの文字format )の組み合わせ例)

アトリビュートに入力する値

出力例

備考

[{MIN_TIME:.0f} - {MAX_TIME:.0f}] {CUR_TIME:03.0f}


[1 - 48] 005


再生のタイムレンジの”開始/終了時間”と、現在のフレームを表示します。
キーワードの後の :.0f で、小数点部分を取り除くことができます(“小数点部分を0桁にする”)。
キーワードの後の :03.0f で、小数点部分を取り除き、整数部分を3桁にすることができます。

{FOCAL_LENGTH:.1f}mm

35.0mm

焦点距離を、小数点1桁で( :.1f )表示させます

(Generate Typeが Python , MEL の場合)
  • 外部のPythonスクリプトを実行させる時は、次のように記述します( PYTHONPATH などを通して、Maya®が認識できるようにしておいてください)

    import actions;actions.actions_text()
    
    • Pythonスクリプトを活用した例は、 こちら で紹介しています

  • MELコマンドを直接実行する場合は、次のように記述します

    ls -selection
    
    • 選択されているオブジェクトのリストが表示されます

(右クリックからプリセットを適用する)
  • テキストボックス上で右クリックすると、メニューが表示されます

  • いずれかのプリセットを選択すると、 Generate TypeText String のアトリビュートが更新されます

    textRightClick

Text Color

Text Opacity

  • テキストの不透明度を設定します

Fit text size to letterbox

  • テキストのサイズを、レターボックス の高さに合うように調整します

    textFitLine1
  • テキストが複数行の場合は、全ての行がLetterbox内に収まるように調整されます

    textFitLine2
  • ※テキストは10px以上を保とうとする為、Letterboxの高さが十分でない場合は、はみ出すことがあります

    textFitLine3

Text Scale

  • 自動計算されたテキストサイズに対し、スケールを掛けます

    • デフォルトでは、テキストのサイズはResolutionGateの高さに応じて自動計算されます

    • Fit text size to letterbox アトリビュートがonになっている場合は、Letterboxの高さに応じてテキストのサイズを自動計算します

  • スケールを掛けた結果、テキストのサイズが10pxを下回った場合は、10pxに固定されます

Offset X (%)

  • 自動計算されたポジションから、横軸にオフセットさせる割合を指定します

    • ResolutionGateの幅を基準に計算されます

Offset Y (%)

  • 自動計算されたポジションから、縦軸にオフセットさせる割合を指定します

    • ResolutionGateの高さを基準に計算されます

Font

textFontAttr
  • フォントを設定します

  • フォントファミリー、太さ、イタリック、下線の表示などを指定できます

  • 直接編集できないようになっているので、Font Dialog/Set Default ボタンから編集を行います

    • Font Dialog ボタン

      • FontDialogが表示されます

        textFontDialog
      • このダイアログで、 Font, Font style, Strikeout, Underline を設定します

        Warning

        • Size は適用されません

          • (ResolutionGateの高さに応じて自動計算されるため)

          • テキストのサイズは、自動計算されたサイズに Text Scale の値を掛けて調整してください

        • Strikeout (打消し線)と Underline (下線)は同時に使えません

          • 両方チェックを入れた場合は、 Underline が優先されます

    • Set Default ボタン

      • Maya®デフォルトのフォントに設定します